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 4月11日(木)、シネマサンシャイン土浦にて。
 擬態する異星人を登場させることによって、誰が敵か味方か分からなくなるアクションは、“やたらと俊敏なオバアチャン”まで登場して笑わせながらも、まるで『ボディ・スナッチャー/恐怖の街』(56)のように、「人間の存在」が揺さぶられる不安にゾクッとさせられる。
 しかし、敵だと思っていた種族は争いを好んでおらず、逆に信じていた仲間たちの“正義”こそが侵略行為であったり、また、失っていた記憶を少しずつ取り戻すにつれて、“本当の自分”を見つけ出したりと、本作の主人公であるキャプテン・マーベルというヒーローの誕生物語は、「真実」を見つけ出そうとする登場人物たちの苦闘がアツいのだ。
 少女の時から“女だから”という理由で男たちにバカにされながらも、何度も倒れても諦めずに立ちあがってきたキャプテン・マーベルを演じたブリー・ラーソンがカッコイイ。「私はただの人間」であることを受け入れることで、逆にヒーローとして覚醒するシーンは痛快である。クライマックスの活躍は、全身からパワーを「これでもか!」と発散させ、はっきり言って強すぎ。もしかしたら、スーパーマンよりもパワフルなんじゃない?ラーソンって意志が強そうな表情しているしね。偶然にもパワーを得てしまう瞬間がスローモーションで描かれたときは、ちょっとコワかったけど・・・。青い鼻血は『ブルー・クリスマス』(78)を思い出しマス。
 ラブリーな表情をした猫にむかって、「たっぷり愛情を注いであげまちゅからね」とコワい顔を緩ませて話しかける、若い頃のニック・フューリーを演じたサミュエル・L・ジャクソンが可笑しかったデス。
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 4月6日(土)、シネプレックスつくばにて。
 緊急通報指令室という限定された空間からカメラは外へは出ず、しかも“電話”だけで事件を解決しなければならない主人公を描く物語は、予想外の事態へと観客を引き込んでゆく“音”だけではなく、相手と会話している時にヘッドセットが青緑の光を放ったり、突如として赤いライトが不気味に点滅したりと、映像に漂う冷たい緊張感にも目を引きつけられた。
 また、顔の見えない相手と言葉を交わして最悪の事態を回避しようとするがゆえに、主人公が“目を背けてきた自分自身”と向き合わなければならなくなる展開は、『サブウェイ123 激突』(09)や『オン・ザ・ハイウェイ その夜86分』(13)を想起させた。あっと驚くような新しさはないものの、主人公が「自業自得だろ?」とか「罰を受けろ」と相手に投げつけた言葉が、物語が進んでゆくにつれて、まるで自分に対して言い放ったように感じられてゾッとするのだ。
 徹底して主人公の顔しか映さないかと思いきや、物語の前半でピントがぼやけていたオペレーターの表情も、主人公が自分の非礼を詫びた後ではっきりと見えてくるのであるが、中途半端なようでいて実はラストの伏線になっている演出がニクい。
 とにもかくにも、低予算を逆手に取った「限定シチュエーション映画」として手堅いのであるが、あまりにもソリッド過ぎるため、もう少し“エンターテインメイト”してほしかったかなぁ・・・。
 3月31日(日)、109シネマズ川崎にて。
 18歳という思春期の孤独な少女と宇宙からの金属生命体であるバンブルビーと友情を描いた物語はド直球に『E.T.』(82)なのだが、少女は父親の死をずっと忘れられず、勇敢な戦士であったバンブルビーは記憶を失って『トランスフォーマー』シリーズ(07~17)でお馴染みのおっちょこちょいな性格になっているが、過去を思い出して悲しむ少女の顔にそっと手を寄せるバンブルビーの優しさは、親友でありながらも同時に父親のようでもあり、本作の監督であるトラヴィス・ナイトが手がけた『クボ 二本の弦の秘密』(16)での主人公と仲間たちを想起させ、クライマックスでの敵とのバトルでは、互いに助け合ってピンチを切り抜ける展開がエモーショナルなのだ。関節技とかキメちゃって、けっこう強いぞ、バンブルビー!
 「1987年」が物語の舞台であるため、「ルール・ザ・ワールド」(85)や「ハイヤー・ラブ」(86)といった80年代の名曲がガンガン聴けるのが楽しい。1作目は2000年代なのに、バンブルビーがカーステレオから“懐メロ”を、ここぞとばかりにかけていたのも頷けマス。
 ワルいトランスフォーマーの攻撃によって、人間が“水銀トマト”って感じにベチャッと死んでしまうところが、ずっとシリーズを作り続けてきたスティーヴン・スピルバーグとマイケル・ベイの、「ショージキに言いますと、俺たちは残酷な描写が大好きなんです!」な“鬼畜趣向”をしっかりと引き継いでいますな。
 3月30日(土)、シネプレックスつくばにて。
 シングルマザーのステファニーが、死体となって発見された親友のエミリーの夫であるショーンと親密な関係になって一緒に住むことになるが、処分したはずのエミリーの衣装や靴がクローゼットに戻されていたり、遺された子供からエミリーの手紙を手渡されたりと、徐々に心が混乱してゆくステファニーを見ていると、まるで『悪魔のような女』(95)みたいだなぁと思っていたら、ステファニーがショーンにむかって「“悪魔のような女”なの?」と怒鳴るシーンがあって笑ってしまった。
 しかし、まるで『ゼロの焦点』(61)のように、誰にも知られたくない過去を持つ二人の女が知恵と度胸でぶつかりあう展開は、ステファニーのハードボイルド探偵顔負けの行動力とエミリーのファム・ファタールの魔力が炸裂し、後半のどんでん返しのオンパレードには、フィルム・ノワールとコメディが絶妙にブレンドされ、とにかく息つく暇もないほど緊張感があってスピーディーなのだ。
 「まるで映画みたい」という台詞もあるように、アホみたいなラストで大爆笑させてくれるが、ステファニーを演じるアナ・ケンドリックの、どこか抜けているようでいて実は・・・という感じがイイし、エミリーに扮するブレイク・ライブリーの、キメキメなファッションでミステリアスながらも「生きようとする執念」が凄まじい。静けさが漂う湖での殺人場面にはゾクッとさせられたしね。
 オープニングとエンドロールが、『シャレード』(63)や『華麗なる賭け』(68)のようにスタイリッシュで最高だったぞ!
 今回の特集3作目は、『ガメラ対深海怪獣ジグラ』(71)。初っ端の「ダイニチ映配株式会社 提供」部分は削除されていた(ちなみに、Blu-Ray Discでは見られマス)。
 ガメラシリーズを製作してきた大映の経営難を反映し、オープニングの月面基地のミニチュアは安っぽいし、物語の舞台は鴨川シーワールドに限られているが、ジグラ星人の起こしたマグニチュード13の地震に襲われた東京の惨状を主人公たちがモニターで見せつけられる場面は、『宇宙戦争』(05)のような“視点限定シチュエーション”の先駆け・・・っていうのは言い過ぎか?子供二人を追いかけるジグラ星人の手先である女性Xが、「チビッ子、待ちなさい!」とか「怖がらなくてもいいのよ!」とか言って走り回っているのが、ちょっと可笑しい。
 特撮では、海中でガメラに宇宙船を破壊されたジグラ星人が、何度かガメラの周囲を旋回して動きを止めたかと思いきや、いきなりムクムクと巨大化してゆくところを、ワンカットで描いた映像がイイ。二足歩行形態もスタイリッシュだしね。まぁ、ガメラの火炎噴射で焼け焦げちゃうから、すんげぇ弱いけれど・・・。主人公たちの乗ったバチスカーフ型の潜水艦を人質にして、全人類に降伏を迫ったジグラも、ちょっと疲れちゃっているのか、イイ感じで寝ている時に、「今なら、子供たちを助けられるかな?」と恐る恐る岩を投げつけたガメラにもまったく反応せずに、またすぐに目を閉じて寝てしまい、バチスカーフをガメラにそろっと持って行かれてしまうシーンでは、劇場で笑いが漏れてマシタ。着ぐるみのガメラが火炎を吐くのって、この作品だけじゃないかな?
 予告編大会②で、『~深海怪獣ジグラ』と『宇宙怪獣ガメラ』の予告編を上映。予告編のみの映像も撮影しなくちゃならないのだから、俳優さんも大変です。
 そして、今回のオールナイトの最後の作品である『宇宙怪獣ガメラ』(80)の上映が始まる。宇宙人や少年のドラマ部分は新撮だが、特撮パートのほとんどはこれまでのシリーズのライブフィルムを使用している。
 しかし、シリーズ2作目の『大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン』(66)から、前作『~深海怪獣ジグラ』を除いて、どの作品でもガメラの活躍を切り取った過去作の映像が使われており、低予算でも工夫を凝らしてきた湯浅憲明監督の職人技が炸裂した「ガメラ」シリーズらしい一本ではある。大きなスクリーンで観るシリーズのダイジェストってところかな。
 まぁ、平和を愛する宇宙人のリーダを演じたマッハ文朱の2人の仲間なんてあんまり活躍していないし、ガメラが好きな圭一少年のやたらハキハキした演技がちょっとムカつくし・・・で、観ていてちょっとツラいところはあるが、ガメラが死んで悲しむ圭一君を元気づけるために、マッハ文朱が圭一君の手を取って夜の東京を一緒に飛行するエンディングとか、けっこうグッとくるんだよなぁ。
 そんなこんなで、オールナイトが終了したのは3月3日(日)の午前5時10分。昭和ガメラの、特にシリーズの後半にもなると、あまりにも子供向け過ぎるし低予算だし・・・で、ちょっと世間の評価も低いし、まぁ、それも分からなくはないけれども、ストレートに子供に向けて作ったのだからいいんじゃなかろうかね。
 なによりも驚いたのが、作品の上映が一本終わる度に、劇場から大きな拍手が起こっていたこと。きっと、劇場に集ったオッサンたちも(オッサンだけじゃないけどさ)、小さな子供だった時に、血を流しながらも強敵に立ち向かうガメラから大きな勇気をもらったんだろうなぁ・・・。
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