「ゴジラVSビオランテ」を観る。

Category : DVD

 11月11日(日)、DVDにて。
 ゴジラを中心に展開される壮大な物語や、最新鋭の兵器によってゴジラを倒そうとする自衛隊の活躍、政治の道具として科学を利用することへの警鐘など、エンターテインメント性とメッセージ性が両立した、面白い作品である。
 確かに、自己再生能力を持つゴジラ細胞を巡る、各国の争奪戦や、核兵器を無力化する抗核エネルギーバクテリアを日本が製造することによる、世界のパワーバランスの崩壊への懸念など、すんなり理解できる内容ではないが、難解な要素が集合しているだけであって、全体としての物語は決して難しいものではない。
 この面白さの要因は、スピーディーな展開もさることながら、人物同士の掛け合いが、魅力的に描かれているからだろう。
 例えば、サラジアの工作員に抗核バクテリアを奪われた桐島と権藤が、隠し場所であるサラジア資本の会社に踏み込み、エージェントと言い争うシーンがあるが、そこでの二人の会話がたまらない。「誰だ、君たちは!?」とエージェントが言うと、「火事場泥棒」「いやぁ、泥棒はあっち」「お前だ」と権藤と桐島。台詞の軽快なテンポがいいのである。
 この、ハードながらも暑苦しくしない大森一樹の演出は、ゴジラが出現したら現在の日本はどう動くかというシミュレーションの巧みさと共に、もっと評価されていい。
 また、川北紘一の特撮も、新しいゴジラを描くんだという意欲に満ちた、新鮮な映像を創りあげている。ゴジラの熱線が波を切り裂いて水飛沫を上げるカットのような、これまでに無かった映像表現だけではなく、ゴジラの歯を二重にし、上半身だけのメカニカルを使用して、表情豊かにゴジラの感情を描くなど、怪獣であると同時に、生物としてのゴジラを演出することに成功している。
 そしてなにより、このコンビの気合いは、最後の最後で結実する。静かに海へと去ってゆくゴジラを見つめる登場人物たちの姿には、他のゴジラ作品には無い、得がたいほどの爽やかさがあるのだから。
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