「チャイナタウン」(74)を観た。

Category : 劇場公開作品

 10月19日(日)、シネプレックスつくばにて。
 自分を取り囲む世界が何も変わらなくても、己の信条を曲げずに事件を解決に導くことが、
ハードボイルドにおける私立探偵の役割だが、本作の主人公は、事件の黒幕を追いつめるものの、愛する女性を守ることができず、全ては権力によって闇に葬られてしまう。
 しかし、抗いがたい魅力を放つ、ノスタルジックな雰囲気を醸し出す映像と音楽がなければ、本作は、「正義なんて存在しない」という“真実”を抉り取っただけの、陰惨な物語にしかならなかっただろう。
 悠々とした物語のリズムには好悪が分かれるかもしれないが、尾行相手の自動車のテールランプを片側だけ壊して、追跡する際の目印にするといった、探偵の行動を詳細に描写しているところが素晴らしいし、ナイフで鼻を切られながらも、ガーゼを貼りながら上等なスーツを着こなし、ヤクザを殴り飛ばしながら、巨悪に立ち向かってゆく主人公を演じた、ジャック・ニコルソンの“優雅でやけっぱち”な姿もイイ。
 それでも、犯人を見つけるカギを、主人公が一度目にしていたにも関わらず、ほんの偶然によって見過ごされていたことが解る展開は、後に手がける『ゴーストライター』(10)でも繰り返されており、監督のロマン・ポランスキーらしい皮肉が効いている。
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