「フェア・ゲーム」を観た。

Category : 劇場公開作品

 11月12日(土)、シネプレックスつくばにて。
 大量破壊兵器はないというイラク戦争の“真実”を新聞に寄稿したことによって、苦境に立たされた元大使(ショーン・ペン)と、CIA諜報員であることがマスコミにリークされ、追い詰められたその妻(ナオミ・ワッツ)の、国家を相手にした戦いの物語。
 アクションに定評のあるダグ・リーマンが、ポリティカル・サスペンスを手掛けるとは意外だったが、巨大な権力によって崩壊寸前にまで追い詰められる夫婦という設定は、「Mr.&Mrs.スミス」と似ているし、家族の絆は「ジャンパー」でも描かれていた。リーマンにとっては、手がけるべくして手がけた作品といっていいかもしれない。
 すれ違いや口論、そして再び力を合わせて戦い抜くことを誓う二人の姿は、抑制の効いた演出で一気に感情移入されられる。
 また、映像も見事で、混乱したバグダッドで、大渋滞の中、発砲音を耳にして、必死になって車列から離れる科学者とその息子の恐怖が、狭い車内の息苦しさと共に、こちらにまで伝わってくる。
 そして、監視の目を掻い潜り、上司とコンタクトを取ろうとするワッツを捉えた流麗なカメラワークは、さすがにリーマンらしい、水際立った演出である。
 ただ、ワッツの父親役であるサム・シェパードのこれ見よがしな登場のさせ方は、実話をベースにした本作では少し興ざめだった。それでもその存在感は圧巻である。
 物語が少しメリハリに欠けるきらいはあるが、シェパードをはじめ俳優陣の重厚な演技が、作品に説得力を与えている。リーマンの新たな傑作の誕生である。
 
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