「フューリー」を観た。

Category : 劇場公開作品

 12月1日(月)、シネマサンシャイン土浦にて。
 霧に包まれた地平線の彼方から、馬に乗った一人の将校が、生気なく戦場を横切ってゆくシーンや、たくさんの飛行機雲をたなびかせた爆撃機の編隊が、主人公たちの遥か頭上を飛んでゆく場面のように、本作の監督であるデヴィッド・エアーは、抗いがたい魔力を放つ映像を描きながら、兵士の死体から金目のものや酒を掠め取る行為に眉を顰めさせつつも、度重なる殺戮によって壊れそうな精神を既での所で支え、命懸けで任務を全うしようとする登場人物たちに観る者を同調させてしまう。
 300人のドイツ武装SS大隊を相手にたった5人で迎え撃つクライマックスは、まるで『ワイルドバンチ』(69)のようであるが、サム・ペキンパーの傑作が“死にゆく者たちへの挽歌”であったのに対して、本作では“生き残るために戦う男たち”を描いており、狙撃手に何度も撃ち抜かれても、なおも立ち上がろうとする主人公の姿が、壮絶ながらも力強い。
 ライトグリーンやショッキングピンクに輝く曳光弾が放たれる中での戦闘は激しくも蠱惑的だし、至近距離での戦車同士の撃ち合いは手に汗握るが、時として音楽が映像を押しのけようとするのが、どうにも残念ではある。

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