『ドラフト・デイ』を観た。

Category : 劇場公開作品

 2月8日(日)、TOHOシネマズ日本橋にて。
「公私共に人生の岐路に立たされた、決して若くはない男」を演じさせると、ケヴィン・コスナーは俄然精彩を放つ。疲れと諦念を表情に滲ませながらも、自分のこだわりを捨てられず、迷いながらも己の決断に賭ける彼の姿がスクリーンに映るだけで、観ている自分が、ちょっとだけ背伸びできた気分になって、“映画を観ること”が、なんだかとても贅沢に感じられるのだ。
 また、男に対してタフでありながらも、そっとコスナーを励ますジェニファー・ガーナーの存在も、作品をグッと大人な雰囲気にしている。「さよならゲーム」(88)のスーザン・サランドンや、「ティン・カップ」(96)のレネ・ルッソのように、知的な大人の色香を漂わせた女優が、コスナーの恋人役にはピッタリだ。日の暮れかけたアメフトの練習場で、死んだ父親への後悔を口にするコスナーに寄り添うガーナーを捉えたショットは、2人の放つムードがとてもイイ。
 しかし作品としては、クライマックスの盛り上がりがいまひとつなのが残念だ。「一発逆転の大勝負」に至るまでの過程はじっくりと描かれているにも関わらず、肝心のドラフト会議での、主人公と相手のGM(ゼネラル・マネージャー)たちとの心理戦が発する熱気を引き出しきれていないのである。
 とはいえ、選手たちをまるでチェスの駒のように駆け引きしながらも、「自分の決断を信じること」や「チームを支える仲間たちを信頼すること」が最も大切であるという、至極真っ当なメッセージを発しているところが、本作をウェルメイドな佳作にしている。
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