『龍三と七人の子分たち』を観た。

Category : 劇場公開作品

 4月25日(土)、シネマサンシャイン土浦にて。
 世間に居場所のない元ヤクザのジジイたちが再び組を結成して、若造詐欺集団と対決するという物語ではあるが、親分決めるのに前科を点数にして議論したり、大金を手に入れてもすぐに競馬場で全部スッたりと、どこか“遊んでいる”ところが、『ソナチネ』(93)を想起させ、いかにも監督の北野武らしい。
 物語を性急に展開させることもなく、年季の入った役者たちの「演技のキャッチボール」を悠々としたテンポで描いており、やはりどうしても思い出してしまう、クリント・イーストウッドの『スペース・カウボーイ』(00)のような、“ベテランの技”が作品を覆っている。
 監督自身が演じる刑事と藤竜也が演じる親分の愛憎半ばする「友情」が、『賭博師ボブ』(55)を彷彿とさせ、「あぁ、武はやっぱりジャン=ピエール・メルヴィルが好きなんだなぁ」と、ニヤリとしてしまった。
 後半で「人間人形」と化す中尾彬を、笑いのネタにしちゃっているのはいいのだが、もっと物語に有機的に絡ませておけば、明日なきジジイたちの暴走とその顚末に、よりブラックなユーモアが効いたかと思うと残念ではある。
 それでも、ラストに漂う“能天気な哀しみ”には、思わず胸が切なくなってしまった。
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