「ゲッタウェイ」を観た。

Category : DVD

 11月29日(火)、DVDにて。
 銀行強盗で大金を手にした夫婦が、警察や組織、仲間割れした犯罪者たちに追われながら、メキシコへ向かって逃避行を繰り広げる物語。
 オープニングでの紡績機の作動音や、駅での赤ん坊の泣き声、勢いよくロッカーの閉まる音や、けたたましく鳴り響く車のカーブ音など、登場人物たちの焦りや疑心、怒りの感情が「音」によって雄弁に語られており、特にクライマックスの、古びた安ホテルでの銃撃戦は、銃声の激しさが、なんとしてでも妻を守って生き残ろうとする主人公の意地を感じさせ、手に汗握らせる。
 監督のサム・ペキンパーらしい、スローモーションを多用したヴァイオレンス描写が見どころだが、気のいいオッサンが運転する、夫婦を乗せたボロ車が勢いよく道に飛び出すカットなど、特に意味もなくスローモーションを使っている箇所もあり、逆に軽い印象を受ける時もある。それでも、目の前を人が横切った瞬間、主人公がサッと見えなくなってしまうカットなど、後のジョン・ウーに影響を与えたであろう映像の数々は、やはりかっこいい。
 そしてなんといっても、主人公を演じるスティーヴ・マックィーンの動きが素晴らしい。警察が自分たちを追っていると察知した瞬間、近くの店でショットガンと弾丸を奪い、袋に包んだまま発砲してパトカーを粉々にする際の素早い身のこなしが、なんともホレボレするのである。この時も、飛び散るガラスの音や、道に転がる薬莢の音が、一瞬の暴力の寒々しさを物語り、実にインパクトの強いシーンとなった。
 ひとつひとつのエピソードに、少し時間をかけ過ぎている感じがあり、時々展開のテンポが悪くなるのが残念ではあるが、アル・レッティエリやベン・ジョンソンといった、クセのありすぎる脇役たちのギラついた演技が、それを補って余りある。この、欲望に忠実な男たちの不敵な面構えこそ、ペキンパー映画の魅力だ。
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