『白鯨との闘い』を観た。

Category : 劇場公開作品

 1月17日(日)、MOVIXつくばにて。
 銛を突き刺されたマッコウクジラが海底へと潜る時、銛に巻かれた太い縄がどんどん短くなり、それにつれて小さな手漕ぎボートがおもちゃのように引き摺られてゆくシーンは、思わず息を止めてしまうような緊張感だし、主人公である一等航海士の目と白鯨の目が一瞬交わるシーンは、ちっぽけな人間と大いなる自然との「和解」が、静謐でありながらもドラマティックだ。
 また、主人公と船長のドラマでも「対立と和解」が描かれており、前作の『ラッシュ/プライドと友情』(12)と同様のテーマを、監督であるロン・ハワードは再び取りあげているが、本作では2人の男の感情の変化にそれほど尺が割かれていないため、展開が性急で「段取り」のようにしか感じられない。前作のようにじっくりと演出されていれば、ラストでの船長の“決意”にもっと説得力が出たはずだ。
 さらに、生き残るために船員たちがとった“究極の決断”も、ハワードの手腕によって過度にグロテスクにはならず、誰もが目を背けずに観てはいられるが、もう少し踏み込んで描いたほうが、作品のスピリットにもっと近づけたのではないだろうか。どんな物語でも優れたエンターテインメントとして観客に提供できるハワードの力量が、却って映画のパワーを弱めてしまったのが残念だ。
 それにしても、クリス・ヘムズワースは、“アウトサイダーでありながらも優れた能力でチームを率いてゆく男”を演じさせると、ぴたりとハマる。
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