『サウスポー』を観た。

Category : 劇場公開作品

 6月11日(土)、シネプレックスつくばにて。
 『エンド・オブ・ホワイトハウス』(13)や『イコライザー』(14)で、監督のアントワーン・フークアは、「これまでの過ちを悔い、己の能力を限界まで発揮して、困難に立ち向かおうとする男」を描いたが、精神も境遇もギリギリのところで踏ん張り続ける本作の主人公は、苦悩に押し潰されそうな男たちの物語である『クロッシング』(09)を想起させ、これまでのフークア作品の主人公たちを一気に投影したかのような人物となっており、妻の命を奪った男に復讐するためにぎらついた目で車を走らせるカットは、『ナイトクローラー』(14)でヒリヒリするようなインパクトを放っていたジェイク・ギレンホールの演技によって、スクリーンから凄まじい狂気が迸っており、まさにはまり役なのだ。
 そんな主演俳優と監督のケミストリーが最も発揮されているのは、タイトル戦に向けて必死のトレーニングを決意する場面であろう。力の漲ったギレンホールの表情とヒップホップ・ミュージックをシンクロさせたフークアの演出から生み出された映像は、強烈なパワーを放っている。『イコライザー』を観た時も感じたが、“男の決断”を描かせると、フークアは抜群に巧い。
 それぞれの場面が妙に力み過ぎてクドいところはあるし、それでいて主人公が必死に絆を取り戻そうとする娘の感情の変化がぶっきらぼうなのが惜しいが、アッパーが決まったあとに、結果として空振りではあるが、もう一回パンチを繰り出すラストに、なんとしてでも試合に勝ちたい主人公の心情がスパークしており、無茶苦茶にアツかった。
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