『ブラック・ファイル 野心の代償』を観た。

Category : 劇場公開作品

 2月4日(土)、MOVIXつくばにて。
 『深夜の告白』(44)や『黒い罠』(58)といったモノクロのフィルム・ノワールでは、白と黒のコントラストが抗いがたい魔力を映像から放っていたが、ずっと以前にカラーとなり、しかもデジタルで上映される現代のノワールには、陰影を押し殺したフラットで冷え冷えとした画調が相応しい。
 登場人物たちの台詞の応酬によって緊張感の漂う場面では、一方の表情を映さないことで、観客にその心理を想像させようとする意図は理解できるが、それが充分な効果を引き出してはおらず、教会で主人公と殺し屋の命を懸けた闘いを捉えていたカメラが、死の危機に瀕している主人公の妻に近づきながら180度回転するワンカットも、無駄にスタイリッシュなだけで、なんだか『スネーク・アイズ』(98)のブライアン・デ・パルマのようだ。
 それでも、そんな“見得を切った”映像には妙に引きつけられるし、大御所であるアンソニー・ホプキンスの冷徹な表情とアル・パチーノの大仰な演技を目にできるのも、やはりウレシイ。
 悪女の登場に大企業の陰謀が絡み、黒幕が暴かれて一件落着かと思いきや、『ゴーン・ガール』(14)のような毒っ気をはらんだラストを包含して、「フィルム・ノワール」という巨大なブラックホールの“イケナイ魅力”には、いつも引き込まれてしまう。
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