『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』を観た。

Category : 劇場公開作品

 9月18日(月)、シネプレックスつくばにて。
 なんといっても、マイケル・キートン。
 マクドナルド兄弟の作り出したシステム―客から注文を受けて30秒でハンバーガーを差し出すことを可能にする―に目をつけて、無茶苦茶な勢いでフランチャイズ化を推し進め、自分の儲けをもっと多くするために、兄弟との契約を強引に破棄し、挙句の果てには彼らを経営から追い出し、ずっと献身的に尽くしてきた夫人と離婚したら、今度は部下の妻を自分のものにしてしまう主人公のレイ・クロックを、まるでケネディ一家を下品にしたような滑稽なスマイルと、「ライバルが溺れていたら、ホースを口に突っ込む」と声を荒げる冷酷ぶりで、本作にピカレスクな雰囲気をプンプンと漂わせている。そういえば『スパイダーマン:ホームカミング』(17)でも、単純に悪とは言い切れない人物を演じていたっけな。
 鏡を前にしてスピーチの練習をするラストでも、うだつの上がらないセールスマンの頃に聴いていた自己啓発のレコードの内容そのままであり、「鏡」が主人公の“虚像”を描いている、というより、“実像”までも綯い交ぜとなった存在を冷ややかに映し出し、妙な寒々しさを感じる。
 他の登場人物たちに必要以上の深入りはせず、「他人のアイディアを盗んででも儲けた人間が勝利者なんだ!」という資本主義の権化のような男にフォーカスした物語であることも、キートンのテンションの高い演技から魔力を引き出しており、泥臭く“アメリカン・ドリーム”を描いた秀作となった。
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