「大怪獣ガメラ」を観る。

Category : DVD

 1月1日(日)、DVDにて。
 原爆を搭載した国籍不明機が墜落し、その爆発によって氷の下から蘇ったガメラの破壊を阻止しようとする科学者たちの物語。
 冷凍爆弾でガメラの動きを封じている隙に、爆弾をセットして転覆させたり、伊豆大島にある巨大なロケットにガメラを封じ込めて火星に飛ばすために、海上に石油を流して発火させ、エネルギー源である炎で誘導したりと、アイディアに溢れた、あの手この手の作戦が面白い。それでいて、冷凍爆弾の効力が10分しかないとか、台風による強風によって炎が消えてしまうとか、一難去ってまた一難の展開がハラハラさせてくれるのである。
 また、灯台から落ちるところをガメラに助けられるカメの好きな少年の話が、物語のもうひとつの軸としてあることで、どこかおとぎ話のような雰囲気もある。炎を吸収しながら進行するガメラに、「ガメラ、駄目だ、来ちゃ駄目だ!」と呟く姿や、ガメラが大島に上陸した時の大人たちの喜びとは反対に、口を大きく開けて驚きを隠さない表情など、少年の気持ちがダイレクトに伝わるところも、観ていて気持ち良い。飼っていたカメを捨てざるを得ず、少年がしょんぼりしているシーンのバックで、ガメラのテーマがブルース調で流れているところなど、その後の展開が突飛にならないように計算された演出が施されているのも、寓話的な要素が感じられる要因であろう。
 少年を手の平で大事そうに受け止めたり、手足を同時に突き出して元気に歩いたりするガメラの姿も、そのような要素を生じさせる一因なのだろうが、口から火炎を放射する際の悪魔のような表情や、その下で焼け死ぬ人々など、なかなかショッキングな描写もある。ガメラに襲われた砕氷船から逃げる人々を、船の下に小さく合成したり、ガメラが迫るビル内の人影を窓から映し出したりと、“非日常”に“日常”が侵食される瞬間がリアルに感じられる描写も素晴らしい。
 低予算だったためだろうか、ニューズリールをやたらと使用したり、展開がぶっきらぼうだったりするシーンもあるが、78分という上映時間のタイトさには、それくらいの荒技が逆に心地良かったりもする。なにはともあれ楽しめる作品である。
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コメント:

ナメてかかると凄く良い出来に驚きました

明けましておめでとうございます。新年からさっそくお邪魔しに参りました(^_^;)

「ガメラ」ですが僕はけっこう後年に見まして、どちらかというと当時は東宝>大映という脳内ランキングがあったせいで「たいしたことない」という決めつけがあったんですけど、予想外に特撮部分の細部が良くできていて感心した記憶があります。

子供がキーワードとなる本作の特徴はこの一作目から示唆されてましたね。そんなんも込みで白黒なのは正解だったと思います。

コメント、ありがとうございます。

 あけましておめでとうございます、今年もよろしくお願いいたします。
 まだシリーズ化の計画もなかったでしょうし、後から見るとガメラのイメージとは結構違っていて、それはそれで面白い作品だなぁと思います(昭和ガメラシリーズで最も好きなのは、「大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン」なのですが)。
 また、この作品ほど、ガメラの甲羅が格好良く映されている作品もないのではないか、と個人的には思っています。
 そして、「ゴジラ」では、姿を現すのに結構ジラすのですが、ガメラは初っ端から姿を現すところが、ストイックなゴジラシリーズとは異なり、なんというか、あけっぴろげな、良い意味での見世物精神がいいなぁと、本作を見直して改めて感じました。
 
 
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