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「地球防衛軍」を観る。

Category : DVD

 1月28日(土)、DVDにて。
 種の存続のために地球侵略を図る宇宙人ミステリアンと、それを阻止せんとする人類の攻防を描いた物語。
 大きな山崩れで、一つの村が消滅するシーンがあり、その時、鳥居が崩壊するカットがあるのだが、これが凄い。二つの柱が崩れ、上部が外れてバラバラになる様が、強い説得力と現実感を映像から放っており、観る者にインパクトを与えるのである。
 特撮におけるこの描写の細かさは、物語中盤のミステリアンと防衛隊との攻防戦でもよく分かる。一台の戦車がミステリアンドーム目がけて突っ込んでゆくと、突然、地面が渦を巻いて戦車を飲みこんでゆき、隊員の一人が必死に飛び降りるシーンがあるが、その隊員の脱出を人形によって表現しているのである。
 普通なら、隊員役の俳優が飛び降りるところをアップで撮影し、戦車が巻き込まれる状況のみを特撮で表現すると想像してしまうが、この、人形の軽さが出てしまうのを承知の上で、あえて特撮で表現するところに、円谷英二の凄さがある。映像表現の可能性を信じる姿勢が無ければ、後の『フランケンシュタイン対地底怪獣』(65)で、怪獣に襲われる馬を人形で撮ったりはしないだろう。
 本編では、SFとはいえ戦争を意識しており、監督の本多猪四郎は、防衛隊による住民の避難誘導のシーンはもちろんのこと、炎に囲まれて住民が焼け死んだり、ロボットが目から放つ怪光線で警官たちが一瞬のうちに蒸発したりと、恐るべき科学力を前にした、人間の無力さを目近に捉えた演出をしている。『ゴジラ』(54)も『空の大怪獣 ラドン』(56)もそうだが、本多の死に対する、リアリスティックな視点が垣間見られる。
 後半が少しダレるとはいえ、特撮の細やかな描写と、本編の徹底した現実描写によって、本作は、地に足の着いたSF映画の傑作となった。

 追記
1.木の根元から炎が燃え上がる山火事、山崩れ、川に漂う死んだ魚、高熱によるタイヤのパンクに強い放射能と、異常な現象が続き、ついに怪物(モゲラ)が出現するまでのサスペンスは、前年に製作された『空の大怪獣 ラドン』と似ており、物語後半の、ヒロインの住む屋敷の庭にミステリアンが突如出現するシーンも、『ラドン』で突然巨大なヤゴが庭先にヌッと現れるシーンと同様、ショッキングである。
2.モゲラが送電線を破壊すると家々の電気が消え、暗い浴場で異変に気付いたヒロインを演じる白川由美が外を見ると、目を爛々と光らせたモゲラの姿が見えるシーンは、東宝特撮関連の書籍を読むと、頻繁に取り上げられている名シーンであるが、この時、脱衣所から主人公の青年科学者に呼ばれて、足早に浴場から去る、脚を映したカットは、なかなかにエロティックであるが、その後の『海底軍艦』(63)や『フランケンシュタイン対地底怪獣』などを観ても、本多はエロスを描くのが上手いのではなかろうか。
3.町を破壊するモゲラはどう見てもロボットなのだが、防衛隊が鉄橋ごと爆破した後の、国会での博士の報告の時に、ようやく「ロボット」という言葉が使われ、それまでは「怪物」と呼ばれている。調査によって地球上に存在しない金属でできていると分るまでは、ロボットか生物かを断定させないところが、いかにも本多らしい。
4.なにはともあれ、伊福部昭の音楽は素晴らしい。
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