「青い戦慄」を観た。

Category : DVD

 3月27日(火)、DVDにて。
 不仲の妻が他殺体で発見され、殺人の疑いをかけられた復員兵が、謎の女性に助けられながら、真犯人を捕らえようとする物語。
 暴力描写が凄まじい。車の中で敵が主人公に銃床を力任せに叩きつけたり、油断して裸足になった敵の足に主人公がテーブルを倒して形勢を逆転させたりと、モノクロの陰影が場面をより痛々しく、そしてよりスタイリッシュなものにしている。
 また、主人公を演じたアラン・ラッドの素早い動きがとてもいい。妻の不倫相手の顔面を思い切り殴りつけるところや、薄汚れた小屋の中で敵と組み合うシーンなど、彼のアクションが遅ければとても様にならなかっただろう。端正な顔立ちだがタフガイというハードボイルド・ヒーローには、どこか陰が見え隠れするラッドの佇まいが必要だったのだろう、『ガラスの鍵』(42)や『拳銃貸します』(42)でも、そんな彼の雰囲気が作品に魅力を与えていた。
 そして彼を助ける美女を演じるのは、前述した二作でも共演したヴェロニカ・レイクだが、二人の掛け合いがカッコいい。激しく雨の降る中、ひとりずぶ濡れで道を歩くラッドをレイクが車に乗せたときの、「見知らぬ者に無防備すぎないか」「誰だって最初は他人だわ」とか、ラッドの本当の名前を知った時の、「ジョニーもいい名前ね」「ジミーなら追われんのに」とか、脚本がハードボイルド作家のレイモンド・チャンドラーだからか、台詞が粋なのである。
 鏡を多用した画面構成や、人物にグッとカメラが寄ることで人間の狂気をあぶりだすワンカットなど、フィルム・ノワールらしい映像がたまらないが、ラストで犯人が明かされた後の顚末が間抜け。ここだけはもう少しカットを工夫して迫力を出してほしかった。
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